Teamshares) 従業員に事業継承を!?
- 角井亮一
- 3月28日
- 読了時間: 3分
Teamsharesという会社が、日本に上陸しました。
この会社は、フィンテックスタートアップとして、2019年に米国で創業した会社です。
事業内容は、一言でいうと、「中小企業の後継者不足を解消する『従業員承継実現モデル』を提供する事業承継スタートアップ」です。
アメリカでも、日本と同様に、後継者問題があり、創業者が、事業売却出来ないときは、そのまま閉じます。それを、従業員に事業承継をしようとするのが、この会社です。

Teamsharesの「従業員承継実現モデル」4つのステップ
どうやって、従業員への事業継承を、4つのステップで実現するそうです。
<ステップ1>
Teamsharesは引退するオーナー経営者から全株式を一旦譲り受けます。
<ステップ2>
直後にTeamsharesは株式の1割を無償で全従業員に割り当てます。従業員の経済的負担を一切伴いません。
<ステップ3>
その後、業績の安定と成長に伴い、従業員側が所有する株式の割合は増加し続けます。
<ステップ4>
20年後には従業員の持分比率が全体の8割に達します。Teamsharesは永続的に残りの2割の株式を保有し続けるので、再度の事業売却はありません。
創業者にとっては、内情をよくわかっている従業員が継承することで、安心して任せることができます。
また、従業員にとっては、自分の会社だというオーナーシップが芽生え、頑張りますし、株式配当配当で収入が増え、株式価値向上による資産形成ができるようになります。
Teamsharesが提供するもの
買収後、Teamsharesは、経営サポートのために、プロ経営者を送り込みます。
また、TeamsharesOSというWebアプリケーションを提供します。従業員がビジネスと財務に関する情報や知識にアクセスするための支援ツールです。会社の重要な情報や財務データにアクセスできるようになります。また、ビジネスの基本的な概念や財務データの読み方を学べる教育コンテンツも提供されています。
そして、買収した企業に、保険やクレジットカードなどの金融商品(フィンテック製品)を提供します。
買収後、プロ経営者、ビジネスWEBツール、フィンテック製品の3つを提供します。
従業員がオーナーの会社
2024年2月のプレスリリースによると、2019年の創業以来、「これまで米国内31の州、42の業界で90社の中小企業を買収し、その結果2,500名以上の従業員オーナーが誕生」したそうです。
プログレスクラブの海外流通&物流視察研修ツアーで、過去に行ったWinCoというスーパーマーケットがあります。
とても、素晴らしいスーパーマーケットで、従業員が100%の株式を持っています。

創業は、1967年で、1985年に従業員持ち株制度で、オーナーから全株式を買い取りました。
アメリカのスーパーマーケットにしては、隅々までクリンリネスが保たれ、店を回るだけで、オペレーションレベルの高さに感動します。
この企業は、Teamsharesとは関係ありませんが、従業員がオーナーとなって、成功している会社の例として挙げられます。
ESOP(従業員持ち株制度)の下では、従業員は自己負担なしで毎年会社の株式を受け取ります。参加資格を得るには、19歳以上で、最初の6か月間に少なくとも500時間働き、その後の各会計年度に1,000時間以上勤務する必要があります。
この制度により、従業員は会社の成長と成功から直接的な利益を得ることができ、WinCo Foodsの店舗は清潔で、価格は低く、サービスは向上しています。
WinCoは、北米最大級のESOP会社です。
約20,000人の従業員(2021年時点)を擁し、2023年には売上高約98億ドル、店舗数140店舗を誇っています。
Teamsharesの会社概要
日本での活動を開始するので、これからの動向が楽しみです♪
本社:
Teamshares Inc.
設立年月:
2019年1月
本社所在地:
214 Sullivan Street, New York, NY 10012 USA
グループCEO:
Michael Brown
日本法人:
Teamshares合同会社
日本法人所在地:
〒100-0004
東京都千代田区大手町 1-7-2 東京サンケイビル27階
グループCTO 兼 日本代表:
ケビン・力雄・椎葉 (Kevin Rikio Shiiba)
Website> https://www.teamshares.co.jp/
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